1959.9. 二見駅 Photo by: T. Satomi

かつて国鉄参宮線の伊勢市駅前から伊勢神宮の外宮と内宮、更には夫婦

岩で有名な二見浦との間に三重交通神都線と呼ばれる路面電車が走って

いたことを知る人は地元の、しかもかなりの年配者に限られる。

なぜならばこの路面電車は、鉄道趣味が一般的になる前、あるいは路面

電車ブームが到来するずっと以前の1961年(昭和36年)にすでに姿を消して

しまっているからである。

しかし今思い起こすに、この三重交通神都線は、他の路面電車には見られ

ない数々の特徴を持った、非常に不思議な、非常に面白い路面電車で

あった。何が不思議で、何が面白かったかということを希少な車輌写真と

共に順を追ってご紹介したい。