一等車

1963.6. 大阪駅 Photo by: T. Satomi
川崎和郎さんよりご教示頂きました。
オールドファンは「1等車」というとマイネ(1等寝台車)やマイテ(展望車)と
いった正調1等車をまず思い浮かべるそうだが、私の場合は一応スロ・サロ・
キロといった旧2等車格上げの1等車を連想する。
1等車といってもまだ冷房はなく、2等車に対する最大の優位点はリクライ
ニング・シートにあった。(一部にまだ装着されていない車輌もあったが)
そして私にとっての1等車のアイデンティティは、そのリクライニング・シート
の上に被せられた白いシートカバーにあった。駅のホームから1等車の車内
を覗くとこの純白のカバーが非常によく目立ち、1等車などには全く縁の
無かった私にとってはこのただの布きれこそが「優等車」に対する憧憬の
対象だったのだ。
上は大阪−松江間を結ぶ山陰本線の急行「白兎」に連結されたキロ28
39、
非冷房時代の画像である。
もっともスロ・サロ・キロが1等車と呼ばれていた時期は短く、格上げから9年
後の1969年(昭和44年)には「グリーン車」というよく意味のわからない名称に
変わってしまった。
優等車のイメージを色で例えるとすれば、という問いかけに多くのファンは
「緑」と答えるかもしれない。私の場合は「白」であり、純白のシートカバー
の呪縛からは一生抜けられそうにない。

