DD42形(鹿島鉄道DD901)

1994.8. 常陸小川駅 Photo by: Yoshihisa Ohno

大野義久さん推薦

(写真提供:大野義久さん この写真は転載禁止です)

 

 鹿島鉄道DD901を推薦いたします。

 鹿島鉄道では、航空自衛隊百里基地の航空機燃料輸送の為、現在

 でも、貨物扱いを行っている地方私鉄です。

 DD13型及び、DD902がその任務にあたっていますが、忘れてなら

 ないのは、”鹿島のカバ”こと、DD901です。

 ロッドが奏でる、ガシャンガシャンという凄まじい走行音は、今でも

 忘れられません。まだ、国鉄標準型液体式ディーゼル機関車が確立

 される前に、試作的に製造されたものと、聞いたことがあります。

 その経歴や、日本離れしたユニークなスタイルから、DD901を

 ディーゼル機関車の名機に推薦したいと思います。

 撮影:1994年8月常陸小川駅

 とっくに、廃車になっていたのですが、貨車を連結した姿は、現役時代

 のようです。

 しかし、当時の保存状態は最悪で、カサカサになってました(T_T)

 今でも、常陸小川駅にあるんでしょうかね??

 (まだ残っていたら、日本車両で保存すべきだと思うんですが・・・)

  

鹿島鉄道DD901は大野さんがおっしゃるように、その特異な形態と共に

ディーゼル機関車黎明期を飾った経歴という観点から忘れてはならない

機関車のひとつだと思います。技術革新とは数多くのゲテモノを踏み石として

進歩し、その中からいわゆる標準機が生まれてくるものです。もっとも踏み石

にされる方はたまらんですが。

この機関車は1956年(昭和31年)に日本車輌が液体式ディーゼル機関車の

試験機として製造し、国鉄に貸し出されてDD42形と命名されました。

同時はディーゼル機関車百花繚乱の時代で、1954年(昭和29年)から1956年

(昭和31年)にかけて東芝製のDD41形、川崎車輌製のDF40形、新三菱

重工製のDD40形、日立製のDF90形等が誕生しています。

DD42形は振興造機製8気筒36L、定格出力450PSのDMH36S型

エンジンを2基搭載し、センターキャブ・ボンネットタイプのスタイルは後の

DD13形やDD51形等にも踏襲されていきましたが、バランスウェイト付の

ロッド駆動は少々古臭さを感じさせました。

出力の面ではDD13初期形に優っていましたが軸重も14.4tと重く、国鉄

では名古屋駅構内の入換などに使われていたようです。結局、1年試用され

ただけでメーカーに返却され、その後は常総筑波鉄道(後の関東鉄道)に

売却されてDD901となりました。同鉄道にて心臓部であるディーゼル

エンジンをDD13後期形と同じ500PSのDMF31SB型に換装し、その甲斐

あってかこのような試験機関車にしては珍しく長寿を全うできたのが何より

でした。(里見)