湘南電鉄デ1形(京浜急行デハ230形)

久里浜工場 Photo by: Hironori Ishigami

旧型電車アルバムの石上博紀さん推薦

(写真提供:石上博紀さん この写真は転載禁止です)

 

 さて、名車100選の私鉄電車分で1つ推薦したい車両があります

 ので、手持ちの画像と共にご紹介頂ければと思います。

 湘南電気鉄道デ1形(後の京急デハ230形)

 昭和5年に川崎車両で25両製造されたグループで、16m級で34tの

 軽快な車体に大きな窓(縦1080mm・横760mm)が特徴で、登場

 時の同期としては参宮急行モ2200系(これも推薦したい車両ですが

 画像なし)や阪和モヨ100・阪急900等があり、西高東低の車体設備

 において関東としては珍しいセミクロスシート装備車。戦時中の大東

 急時代を経て後述のグループを取り込み、昭和38年からの大幅な

 更新を経て昭和53年まで通算48年の長きに渡り第一線で活躍して

 いました。

 更新で姿が大幅に変わったものの、依然として大窓は健在で最後まで

 戦前の関東を代表する名車として今日でも語り継がれているのは

 ご承知の通りです。

 湘南電鉄デ1形  1〜25(231〜255) 川車

 京浜電鉄デ71形 71〜82(256〜267)汽車

 京浜電鉄デ83形 83〜94(268〜279)汽車

 湘南電鉄デ26形 26〜31(280〜285)汽車

 京浜電鉄デ101形 101〜108(後に戦災・復旧で改番)汽車

 晩年の分類 デハ231〜277、サハ281〜298

 更新後の小改造は44年にクハ280をサハ化(ATS化による)や客引

 き戸のステンレス化等が施工されており、木の床にステンレスドアと

 アルミサッシと言うアンバランスな形態になっているのも特徴の一つで

 す。

 結局、最後まで誘導無線アンテナは装備されず、パンタグラフ関連

 以外はすっきりとした屋根が印象的です。

 引退を記念して1両を復元する事となり、解体保留であったデハ248

 (旧デ18)を改造してデ1形として久里浜工場に保存されている。

 この他にデハ249−250が京急油壷マリンパーク(老朽化で10年程

 前に解体処分されている)へ、デハ236が埼玉県川口市の児童文化

 センターにそれぞれ保存されています。

 なお、関水金属(カトー)に保存されているデハ268は京浜のデ83形

 の83号車で、残念ながら厳密にはデ1形ではありません。
  

日本のボギー台車付電車の草分けである京浜急行がまだ京浜電鉄と湘南

電鉄と呼ばれていた1930年(昭和5年)に高速近郊電車の決定版として登場した

のがデ1形、後のデハ230形でした。

同車は全長15.4m、自重33.5tとやや小ぶりな半鋼製電車ながら定格出力93.3kw

の電動機4個を装備するなど当時としては最新の技術を盛り込んだ傑作車

です。その最大の特徴である側面窓は、2段上昇式で750mm X 1,050mmと

いう極端に大きなものが採用され、やがて京浜スタイルとなって確立されて

いくわけですが、このスタイルが「明るい京浜急行」というイメージ作りに

大いに貢献しました。

またデ1形25輌は太平洋戦争時に1輌も戦災を受けなかったラッキー

ボーイでもありました。

上の写真は石上さんより拝借した保存車のデ1(元デ248)、下は同じく

1930年(昭和5年)川崎車輌製のデ241(旧デ11)の現役時代の姿です。

(里見)

1960.5. 金沢車庫 Photo by: T. Satomi

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