写真が語る名鉄80年

 

名古屋鉄道

1975年(昭和50年)発行

鉄道会社が発行する「社史」は、得てして鉄道ファンの期待を裏切って

鉄道に関する記述が少なく、ましてや車輌については代表的な特急車のみ

というようなケースが少なくない。どうしても「社史」では創業者の立身出世

物語が中心になるし、また宣伝効果という意味ではあたりまえの鉄道部門

よりも百貨店・不動産・宅地開発・レジャーといった多角化部門の方に重きを

置きたくなるのが経営者側の心理である。

そういう意味で「名鉄80年」は非売品である世間一般の社史とは異なり、

ちゃんと定価を設定(¥4,200.-)して一般向販売を行っただけに、鉄道ファン

向けに車輌が中心に編集されている。特に巻末の「車両形式変遷表」は、

ただえさえ複雑な戦前における名鉄車輌の経緯を理解する上で、とてもあり

がたい資料である。