C59

著:松本謙一

プレスアイゼンバーン

1970年(昭和45年)発行

1960年代末に彗星のごとく登場したプレスアイゼンバーン社は、斬新で

高レベルな編集方針で優れた鉄道趣味書を次々に世の中に送り出し、

ファンの度肝を抜いた。

それは鉄道写真ファン、模型ファン共に旧来の鉄道趣味書に飽き足らなく

感じていた不満点をすべて解消していくものだった。

形式別写真集第一弾の「C62」は1969年(昭和44年)に松本謙一氏個人名で

出版されている。第二弾の「C59」からプレスアイゼンバーン名になり、

「C52・C53」「D52・D62」「D51」と続いていった。蒸気機関車の形式別

写真集の最高峰であることは今も変わりがない。

この完全無欠の写真集の唯一の欠点は価格。1970年(昭和45年)当時の

¥3,500.-というのは、例えば同時期の「鉄道ファン」が¥300.-だったから

単純に4倍すると、今の価値で¥14,000.-ということになる。この充実した

内容と豪華な装丁にC59 162号機のナンバープレート拓本がおまけに

ついていることを考慮すれば決して割高ではないが、絶対金額としての

¥3,500.-は家庭争議に発展する危険性をはらんでいた。