日本における森林鉄道用機関車について

著:小熊米夫

北海道大学農学部

1961年(昭和36年)発行

日本の森林鉄道研究の権威であり、戦前は林野局の技師を勤めていた

小熊米夫氏が書かれ、北海道大学から出版されたこの本は純然たる学術

書なのである。そのせいか序文には国鉄の島秀雄技師長、吉村清英林野庁

長官、北海道大学宮脇恒教授の名前が並ぶ。

しかし内容は森林鉄道用機関車の構造に始まり、日本各地に在籍したほぼ

全ての機関車を写真入りで詳細に解説されており、森林鉄道ファンや模型

ファンにとっても貴重な情報が満載である。

日本では昔から「学問」に較べて「趣味」を一段、というかはるかに低く見る

習慣があり、学術書を読んでも無味乾燥で面白くなく、趣味書はレベルが

低くてやっぱり面白くない、と両極端に走る傾向があるが、優れた趣味書

というのは学術書としても立派に通用するし、その逆もまた可成りである。

学問と趣味は非常に高い次元では互いに融合する。