1960.4. 彦根車庫 Photo by: Taro Satomi

近江鉄道の宣伝電車。「湖北の絶景・賤ヶ岳」の語呂は良いがそれぞれの

看板が傾いていて、昭和30年代の木造ADトレインは実におおらかだ。

が・・・今回はそういうことを申し上げたいのではなく、この木造電車の形式

と車番にやや不審な点がある。車番はクハ1214なのだが形式はクハ

1213と読み取れる。このグループは1950年に(昭和25年)に西武鉄道から

電動車のモハ131・132・201・202とペアを組むべく4輌購入した1922年

(大正11年)梅鉢鉄工所製の木造制御車で、クハ1201・1202・1203・

1204と称した。クハ1201と1202は早くも1958年(昭和33年)に廃車、

クハ1203と1204は1957年(昭和32年)にシングル屋根改造を行った上で

クハ1214・1215に改番された。つまり上のクハ1214が形式母体とする

らしいクハ1213という電車が存在しないのである。いや、正確にいうと

1963年(昭和38年)にいわゆる「近江型」の鋼体車体を持つクハ1213が誕生

するのだが、その改造種車は八日市鉄道の工藤式蒸気動車のキハ2だっ

たようで(後に客車化されホハフ3→ハニ1)、いずれにせよ元西武のグル

ープとは縁もゆかりもない。クハ1214の形式母体とするには時系列的にも

矛盾が生じる。

どうでもいいことと言ってしまえばそれまでなのだが、考え始めると気に

なって眠れなくなるので、更なる調査は別の機会に行うことと致しましょう。

●NO.1:阪神電鉄113 ●NO.2:阪神電鉄X-13 ●NO.3:岡山電気軌道100・300形 

●NO.4:オヤ30 4 ●NO.5:阪急電鉄201+251 ●NO.6:越後交通無蓋車 

●NO.7:D51 267・346号機 ●NO.8:38666・68658号機 ●NO.9:9608号機 

●NO.10:29639・29689号機 ●NO.11:尾小屋鉄道DC121 ●NO.12:阪急電鉄1554 

●NO.13:西武鉄道モハ401形 ●NO.14:身延線クハ66 ●NO.15:近江鉄道クハ1214