1961.6. 青森駅 Photo by: Tadao Nakajima

1961.6. 酒田機関区 Photo by: Tadao Nakajima

(写真提供:中島忠夫さん)

晩年の蒸気機関車は細部まで観察していくと1輌1輌全部異なっていたと

いっても過言ではなく、また多くの変形機が見られた。深海に棲むチョウチ

ンアンコウが光を発するように、高木の葉を食べるためにキリンの首が長い

ように、特殊用途に用いられる機関車はやはりその用途に合わせて形態が

進化する。

青森機関区に所属していた29689号機は、青函連絡船に貨車を積み込む

作業に従事する上で、後方の視界を良くするために炭水車の炭庫部分が

大きく切り取られてしまった変形機。炭水車の前端部には風防が立ってい

て、横長の窓があけられているのが上の写真から確認できる。機関車の

前位に多数連結された控車が、鉄道連絡船の駅、青森の風物詩だった。

下の写真は羽越本線の酒田機関区所属の29639号機で、やはり入換

作業専用機のために同様の改造を受けている。

入換専用に特化した9600形蒸気機関車にはこの他、吹田所属機のように

動力逆転機を装備したもの、岡山所属機のように炭水車に大きく安全マー

クを描き入れたもの、北海道所属機のように正面と炭水車を警戒色塗装

(いわゆるトラ塗)にしたり連結器自動開放装置を装備したり、色々な形態

があって各地の名物になっていた。  

●NO.1:阪神電鉄113 ●NO.2:阪神電鉄X-13 ●NO.3:岡山電気軌道100・300形 

●NO.4:オヤ30 4 ●NO.5:阪急電鉄201+251 ●NO.6:越後交通無蓋車 

●NO.7:D51 267・346号機 ●NO.8:38666・68658号機 ●NO.9:9608号機 

●NO.10:29639・29689号機 ●NO.11:尾小屋鉄道DC121 ●NO.12:阪急電鉄1554