


岡山名物「屋根上看板電車」横から見るとパンタグラフは広告看板の上に設置されているように見えるが、実際には屋根上に組まれたヤグラの上に設置されている。看板はそのヤグラを覆い隠すような形で真横に立っているのである。ヤグラを組んでパンタグラフを載せる方式は岡山電気軌道独特のもので、1951年(昭和26年)頃に自社工場で製作した小型のパンタグラフを採用するべくこのように工夫された。使ってみるとなかなか具合が良かったようで以後岡山電気軌道の伝統方式として定着している。上の100形は1928年(昭和3年)に12輌が導入された日本車輌製の木製低床車で、写真を見る限り鋼製車にも見えるが表面に薄い鋼板を張り付けているだけ。側面の窓枠が異様に太く、初心者が自作した模型車輌をそのまま大きくした風情である。台車は日立製作所製のものをはいているが、軸距が非常に短く乗り心地の方は推して知るべしだろう。下の300形は岡山電気軌道創業時に導入された木製単車10形を1950年(昭和25年)から1953年(昭和28年)にかけて自社で改造したもので、写真の353は正面と扉が木製のままで側面は鋼製に作り変えられている。これをもって「半鋼製車」と呼ぶのもまた一興。 |