


流麗なデザインとは無縁な貨車の世界。実用性だけを考慮した車体形態。いうなればセメントを容れる鉄桶である。30m3の巨大な鉄桶にTR41C型台車をはかせたのが1961年(昭和36年)に製造が開始されたホキ3100形。もともとは35t積みのホキ4100形として48輌が製造され、1963年(昭和38年)にホキ3100へ形式変更、更に105輌が増備されて総数は153輌に達した。たかが鉄桶、されど鉄桶、製造ロットが多いため外観や構造に様々な変化が楽しめる。例えば一ノ関駅でたまたま並んだ同じ東北開発の2輌も、タンク形状が3209は台形、3235は長方形と大きく異なり、更に両者は全長も自重も異なるのである。硬くあるべし、強くあるべし、ホッパー貨車の世界。爬虫類のごとく丸っこく、妙に媚びるような、ともすれば下品にも映る今の世の「車輌デザイン」が、まさか貨車の世界にまで及ぶことがないよう念じつつ。 |