

中途半端な車輌が多かったレトロ系西武電車の中で(失礼)、とりわけ中途半端だったのがモハ451系列。1939年(昭和34年)より所沢工場にて製造開始、スタイルは国電の革命児的存在だった101系新性能電車の影響を強く受けて正面を非貫通とし連続した3枚窓を採用したが傾斜はしていない。この正面窓は設計では1枚窓になるはずだったのが、試作段階で風圧で割れてしまい3分割されることになった。西武初の両開き扉を採用、窓枠はメタルサッシ、室内はデコラ板採用するなど徹底して国電101系を意識した造りだが、まだ4扉を採用するには至らず20m車ながら3扉のまま、扉間にはユニット窓が2つ並ぶことになった。それでもボディは随分と近代的になったものだが、駆動方式は相変わらず釣掛式で、台車は何とも古風なTR14型を流用、「足下は見ないでね」と呟きながら走る新製車であった。もっとも趣味的な観点から見た「中途半端な電車」も、経営的な観点から見れば「過不足のない適当な電車」といえるかもしれない。101系以上にシンプルな構造の車体は製造コストやメンテナンスの面で優れていたであろうし、西武451系は絵に描くには最も簡単、ということは模型製作も易しい電車ということになる。実は私個人としてもかなり好きな部類に入る電車ではある。 |