


1930年(昭和5年)に三浦半島へ伸びる鉄道路線として湘南電鉄が黄金町−浦賀間を開業した時、川崎車輌にてこの歴史的な名車が完成した。デ1形。主に電車王国関西において個性豊かな新車が次々に誕生していった昭和初期においてもこれほど独創的なスタイルを持った車輌は少なかった。浅い屋根に無茶苦茶に大きな正面と側面の窓、全体的に軽快な雰囲気を漂わしながらも正面下端に設けられた大きなアンチクライマーが重厚なアクセントとなっている。デ1形25輌は、戦後に京浜急行になってからデハ230形に編入されたが、いわゆる京急スタイルを確立させた文字通りの始祖である。主電動機の定格出力は373kw/hと月並みではあるが、歯車比が20:58(=1:2.9)と小さいため、スピードでは当時の関東のどの電車にも負けなかった。 |