1963.10. 東府中駅 Photo by: T. Satomi

「悲運の車輌」と呼ばれるためには、少なくともその車輌自体が優秀である

ことが前提条件となる。優秀でなければたとえ不遇の生涯を送ったとしても

それは自己責任によるものであって、時代や環境が悪かったせいでは

ない。

阪和電気鉄道モタ3000系電車はモタ300系のモデルチェンジ車として

1939年(昭和14年)にメーカーへ発注、定格出力150kw/hのTDK-529-A型

電動機4基を搭載した動力性能もさることながら、ノーシル・ノーヘッダーの

車体に優美な釣鐘形の窓を配したデザインはまさに短期間に数多くの名車

を輩出した阪和電車の集大成ともいうべき作品となるはずだった。

が、登場した時期が悪すぎた。折からの臨戦体制下で電装品が調達でき

ずに完成が遅れ、デビューした時には発注した阪和電鉄は南海鉄道に

合併されてすでに消滅しており、更に国有化されて戦後は国電20系に編入

された。高性能といえども所詮は「社形国電」の扱いを受けて早々と整理

対象となり、1967年(昭和42年)には全車が消滅している。まだ車齢は若かっ

たが高性能すぎてモタ3000系に関しては私鉄での引き取り手もなかった。

もちろん保存車もない。

写真はモタ3000系の制御車クタ7000形の7007として1942年(昭和17年)

に帝国車輌で製造され、買収後はクハ6256を経てクハ25 107として

活躍した車輌。


以前の大画像

●NO.1:DD20 2号機 ●NO.2:D51 265号機 ●NO.3:紀州鉄道キハ40801 

●NO.4:C55 19号機 ●NO.5:新京阪デイ100 ●NO.6:ED75 501号機 

●NO.7:29608号機 ●NO.8:スハ32 286 ●NO.9:D52 355号機 

●NO.10:C58 316号機 ●NO.11:食堂車ナシ20 ●NO.12:京浜急行クハ156 

●NO.13:D51 362号機 ●NO.14:ED30 1号機 ●NO.15:北見機関区転車台 

●NO.16:弘南鉄道モハ2026 ●NO.17:東武鉄道モハ3210 ●NO.18:クモハ73 024 

●NO.19:D51 727号機 ●NO.20:スハネ30 50 ●NO.21:山陽電鉄200形 

●NO.22:京阪京津線20形 ●NO.23:C11 41号機 ●NO.24:西武鉄道クハ1311 

●NO.25:C58 33号機 ●NO.26:南海電鉄モハ2001系 ●NO.27:同和小坂鉄道DC1形 

●NO.28:C55 46号機 ●NO.29:C55 52号機 ●NO.30:京王帝都デハ1402 

●NO.31:近鉄モト2721+2722 ●NO.32:交直両用電車クハ401 

●NO.33:名古屋鉄道ク2132 ●NO.34:京阪電鉄1820 ●NO.35:横浜市電1001 

●NO.36:大阪地下鉄6000形 ●NO.37:ワフ21000形 ●NO.38:銀座4丁目交差点 

●NO.39:阪急電鉄672 ●NO.40:西鉄福岡市内線102 ●NO.41:名鉄モ301 

●NO.42:D61 4号機 ●NO.43:マハ29 73 ●NO.44:モハ70 121 

●NO.45:東武鉄道クハ360 ●NO.46:クモル23 050 ●NO.47:名鉄モ524 

●NO.48:モハ31 003 ●NO.49:クモハ12 001 ●NO.50:大井川鉄道クハ502

●NO.51:名鉄デニ2001 ●NO.52:阪急デト4001 ●NO.53:遠州鉄道モハ3 

●NO.54:南海電鉄デワ2001 ●NO.55:39635号機 ●NO.56:ED17 1号機 

●NO.57:京王帝都サハ2531