

10年ひと昔というから40年前は大昔になる。しかし40年以上生きている人にとってはついこの間、と感じることも少なくない。もっとも上のような写真を見て、これが当時の京王帝都電鉄であるといわれれば、やはり40年前は遠い過去と感じざるを得なくなる。1928年(昭和3年)雨宮製作所製の半鋼製ダブルルーフ車である111形は(1927年(昭和2年)旧北沢車庫製という説もある)後にデハ2110形に改番され、更に1961年(昭和36年)には付随車改造を受けてサハ2500形となった。ここまでなら旧型車の老後の生活としてありふれた姿ともいえるのだが、特筆すべきはサハ2500形の場合は、当時最新鋭のデハ2000系やデハ2010系電車とMc+T+T+Mc編成を組まされた点にある。流麗な湘南式流線形の正面を持つ中空軸カルダン駆動式の電動車と魚雷形ベンチレーターを有するダブルルーフ車との4輌編成が副都心新宿駅を発車する。こうした珍編成を日常の風景として見ることができた40年前の電車ファンはある面で幸せだったかもしれない。 |